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体力トレーニングの注意点

体力トレーニングを行う際に注意しなければいけないいくつかの点があります。

■体力測定を行い、自分の能力を把握すること

体力トレーニングの基本として、適切な負荷をかける必要があります。 しかし、自分の能力を知らずに適切な負荷をかけることは出来ません。 ただ走ったり、エルゴメーターを漕いでもそれは、ただ運動をしたにすぎず、トレーニングとは言えません。 その他にも、集団で走る事がありますが、体力レベルの違う各人が同じスピードで走るのはおかしなことです。 自分がどのくらいの負荷でトレーニングを行うべきか理解していれば、それが無意味な運動であることが分かります。 各個人で自分の適切なトレーニング負荷の範囲を把握していなければ、効果的なトレーニングを行うことはできません。 トレーニングを行う前に体力測定をして、自分自身の能力を知っておく必要があります。

■トレーニング計画を立てること

特に持久力、筋持久力に関しては、マラソンなどの競技を見ればわかるとおり、 計画性を持って行わなければ、決して能力が向上するということはありません。 毎日のトレーニングを気分で決めるのではなく、 1週間単位、1ヶ月単位、3ヶ月単位、半年単位、1年単位でトレーニングスケジュールを立てて、 トレーニングを行わなければ、良いトレーニングを行えるとは言えません。

■効果のあるトレーニングを行うこと

体力トレーニングの内容に関しては、勉強された技術・戦術コーチの方もいらっしゃるようですが、 ほとんどの方が経験に依るところが多く、 その体力トレーニ ングが具体的にどのくらいの効果があるということを、 理論的には全く把握されずに行っている方が意外にも非常に多く見受けられます。 競技スポーツにおいて、効果がわからないような体力トレーニングを行うことは全く意味のないことであり、 時間の無駄でもあると思います。 そのスポーツ種目に必要な体力トレーニングを集中してやるべきです。

■トレーニングの原則を考慮すること

体力トレーニングを行う際に気をつけなければいけない原則があります。 下にある10の項目に気をつけて体力トレーニングを計画する必要があります。

・過負荷の原則
筋の活動力を高めるためには、日常使用するよりも強い運動刺激を筋または神経に課す必要がある。
・特異性の原則
トレーニング効果の特異性に基づいて目的によく合致した運動条件を選択してトレーニングすること。
・漸進性の原則
体力レベルの増加にあわせて次第に負荷刺激を高めていくこと。同時に、トレーニング種目や負荷方式などを高度化・効率化していくこと。
・超回復の原則
体力トレーニング後の十分な休養により、筋の活動力を前回よりレベルアップした状態で次のトレーニングを行うこと。
・優先性の原則
体力トレーニング効果は最初に行った種目で最も大きく、後の種目になるほど小さくなる。もっとも優先順位が高い種目をトレーニングの最初に実施すること。
・積極性の原則
体力トレーニング理論についてよく理解し、常に向上心と目的意識を持ってトレーニングに取り組むこと。
・継続性の原則
体力の高度な発達のためには、強い意志の基、目的にあったトレーニングを長期間実施していくことが必要である。
・個別性の原則
年齢、精査、体力、体格、健康状態、トレーニング目的、トレーニング経験などの個人差をよく考慮した上でトレーニング内容を処方すること。
・全面性の原則
すべての体力要素をトータル的に高めていくこと。
・専門化の原則
専門種目の特性をよく考慮し、それらにできるだけ類似した運動様式で体力トレーニングをすること。